馬の頭の走り書き

書いているケモノ小説(BL含む)のこと。あるいは、たまに読書日記とかプログラミングとか。

『しーずまりませチーーズ』

上に会わせて「侵害土気」とかタイトルつけようと思ってたけどやられた。
オーエン・コルファー『新 銀河ヒッチハイク・ガイド 下』

総評としては、上下巻にするほど長くなる話だったのかしらんと。ワンエピソードにかける分量がちょっと多すぎるかもしれない。そしてちょっぴり進化したヴォゴンはだめだよ、あれだけは反感買っちゃうよ。QUESTに説明ほしかったよ。そしてトリリアン途中離脱かよう。あと、ちゃんと救われなさ過ぎなあの人もちょっぴりいい目にあったみたいでよかった。そして不幸体質の惑星破壊されボーイ。

ガイドの注訳は、映画版でのガイドのシーンを意識してやっているのかもしれないことに気づいた。注訳のときに、ガイドがスティーヴン・フライの声で、あのイラストで説明されているのかと思うとそれはありかな、という気がしてくる。頻度が高いのはちょっぴり辟易したけれど。

ダグラスの小説はイギリス的で、さらにひねった視点でのものの見方も相まって、説明しがたい笑いがこみ上げてくる。これをなんと上限するべきか。たとえば シリアスな笑いということばは、たとえばgoogleの検索窓にでもニコニコ大百科の検索窓にでもつっこめば分かることだと思うけれど、ジャンプで連載中 の『バクマン。』で現れたことばだ。旧『ガイド』の笑いとはシリアスな笑いなんかに近いものがあるけれど、それでは様々な要素が足りなくて結局ダグラスな 笑いと呼ぶのが適当だろうと思う。なんのひねりもない。一方で、コルファーのはそれを真似しようとしたあとが見えて、非常にダグラスっぽいけど一つのエピソードに対して描写がちょっと長い。でもダグラスな笑いはある程度出せてると思う。宗教がらみの部分がとくに。

惑星ナノにおける宗教戦争の話は最高。チーズ凝固占い教がそのひとつ。いわゆる天変地異には噴かざるを得なかったけど、そんな彼らのお祈り風景(キリスト教で言うところの「アーメン」に相当するもの)には本当に笑った。外だったので笑うに笑えず中途半端にニヤニヤしていて、笑ってはいけない24時よろしく笑いを我慢して我慢しきれなかった。なんだ「しーずまりませチーーズ」って。


というわけで、『新 銀河ヒッチハイク・ガイド』をぼくが一言で要約すると次のようになる。
『しーずまりませチーーズ』

以上、ファン補正がキツい感想でした!


.ps
昨日読み終わってそのまま書けば良かったかなあ。冷静になりすぎて、また、もう一冊読んだせいで薄れてる。もっとアツく語りたかったんだけどなあ。ねむい。