馬の頭の走り書き

書いているケモノ小説(BL含む)のこと。あるいは、たまに読書日記とかプログラミングとか。

ソーラーセイルその他

数日前に読み終わった。
アーサー・C・クラーク『太陽からの風』

ソーラーセイルが出てくるということで買った、クラークの短編集。数ページのものから中編と呼べるものまで、18の短編がはいっている。SF短編集というより、短編作品集といった内容のもの。作品すべてに感想書くのはめんどうなので野暮だと思うので、特に気になったいくつかにだけ感想書こうめんどくさいから

◆『大渦巻きII』
小川一水の『漂った男』(『老ヴォールの惑星』収録)のような感じだった。たぶんポーの作品がタイトルに関わってると思われる。何にせよ、よかった。

◆『太陽からの風』
ソーラーセイル! レースも熱いけど最後の顛末はもっと熱い。ディアーナ号にエールを送りたい。

◆『記録再生』
たぶん、男の精神が宇宙人に記録され、調査されてる話。正常に記録されていなかったのか、わずかにおかしな振る舞いを呈するところが大好き。そもそも、こういう少し異常があって崩れていく話って大好き。

◆『史上最長のSF』
Recursive Call. SFではないかなあ。

◆『十字軍』
惑星自体が知性なんて、ソラリスみたいで夢があふれている! 彼らが地球へと到達したとき、果たしてどういう事態になるのか楽しみ。


時事ネタとか人種ネタも見られるし、海洋ものもあった。収録数が多いのもあってか、クラークをひととおり堪能できるんじゃないかと思う。(クラークをたくさん読んでるわけじゃないから強くはいえないけれど)。『記録再生』をながーく引き延ばしたような話って胸が熱いと思いつつ次なる本へと移るのでした。