馬の頭の走り書き

書いているケモノ小説(BL含む)のこと。あるいは、たまに読書日記とかプログラミングとか。

片目+エスキモー犬=?

連続しますが、だいぶ前に読んでテキストファイルに感想も書いたのに忘れ去られていた本も。
ダニエル・ペナック『片目のオオカミ』
勘の鋭い方なら、タイトルに惹かれて手に取ったことは明らかでしょう。

動物園にて心を閉じ孤独にひたる青い毛のオオカミと、毎日休まずオオカミのもとを訪れる少年のお話。
ある日やってきた少年は毎日、オオカミのところにやってきてはオオカミをじっと見つめます。
はじめは無視していたオオカミも、やがてはその存在が気になり始め、心をすこしだけ開き、目を通して自分のことを語り出していくのですが。
こんな風に目で会話とかできるものならしてみたいものです。
ひとしきりオオカミが語り終えると、次は少年の番。

とまあ、こういう感じで、けっこうほんわかと進むんです。
そして初っぱなから出てきたあのことがらが伏線とはね!
世界が狭いどころか、袖振り合うも多生の縁どころじゃないすばらしいお話です。

図書館で読みましたが、これは買ってもいいね! 買う!
個人的には、同じ作家さんのこの本も気になっているので、併せて買う!


『Self-Reference 短編版』(つまり2冊)を買ってしまったので、当分は買わないでしょうけどもorz