馬の頭の走り書き

書いているケモノ小説(BL含む)のこと。あるいは、たまに読書日記とかプログラミングとか。

自分とかなんとか

夕方、ブックオフで買ってしまった、選ばれし3冊のうちの一つ。
薄かったのでさっくり読んでみました。
菅浩江『アイ・アム I am.』

医療現場において看護師の補佐や患者の介護すべくつくられたミキ。
全身麻痺の患者さんや、死を前にした患者さんとの接触、時折浮かび上がる人らしき記憶。
“彼女”は自身の正体に疑念をいだきつつ考えを深めていきます。
医療という観点から、またロボットという観点においてからも「何が人をして人たらしめているのか」にひとつのアプローチをしています。
興味深い内容なので、そういった問題に関心があるなら、読むことをおすすめしたいです。

ここからは僕の感想です。
終盤でひとつの答えが提示されます。
ミキがたどりついた答えに、僕はどうも違和感を覚えてしまいました。
紆余曲折を経ていても、そんなに簡単に納得できるかなぁと。
僕なら、「ああいった」状態になるのはいやだなぁって思います。
まあひとつのハッピーエンドとしては、すごく好きなんですけどね。
僕の中での、感動と本音の乖離がおこす不和なんでしょう。

こういう、心に何かしらの変化をもたらせる話を書けるようになりたいと思った夜でした。